【ビジネス英会話Tips105 ハイフンで前から名詞を簡潔に修飾する英語表現】
今日は、当ブログのビジネス英語プレミアムコンサルティングでも時々質問を頂く、「英語を書いていて、関係代名詞や修飾語で、英文がやたらと長ったらしくなるのをどうやればハイフンを使って簡略に表現できるか?というテーマでお伝えします。 Tak石河
俺、ビーフン好きだぜ Sales Manager浅田さん
ビーフンじゃなくてハイフンよ! Diana
そもそも、ハイフンって何?
ハイフン (hyphen)
ハイフン(hyphen)とは
英文などで,二語を連結して一語相当の語としたり,一語が二行にまたがって書かれたりするときに用いる符号。「-」
(📖出典📖 三省堂 大辞林)
キーボードの右上に「= / – / ほ」と印字されているキーがそれに該当するね! アメリカ人同僚 盟友Liam
ハイフン付き表現とは
一言でハイフンといっても、とても多くの用法があるのですが、ここでは話を簡単にするために、ハイフン(-)で、2つ以上の言葉が繋がれて、1つの形容詞、又は形容詞句を作り、後の名詞を修飾する用法に焦点を当ててみていきましょう。
Tak石河
難しくてよくわかんねーぜ!
Sales Manager浅田さん
典型的な例としては、DIYがあるね! アメリカ人同僚 盟友Liam
DIYなら任せろ!!昨日、新居をDIYしてきたぜ!! 廃墟の自宅をリノベーションした浅田さん
お疲れ様です。このDIYって、正式名称を知らない人が意外といる印象なんですが、do-it-yourselfなんですね。例としては以下のようなものがあります。 スルー石河
また英文ライティングの模範書であるThe elements of Technical Writingには、ハイフンの使い方について以下のような説明がなされているね。 アメリカ人同僚 盟友Liam When two or more words are compounded to form an adjective that precedes a noun, they are usually hyphenated: (2個かそれ以上の単語が繋がって、名詞の前におく形容詞を構成した場合、それらはハイフンで繋がれるのが普通である) ここでは、high-power(高出力の)は、次のradar(レーダー)にかかる形容詞なのでハイフンつなぎ、state-of-the-art(最先端の)は、次のtechnology(技術)にかかる形容詞なので、ハイフンつなぎされていますね。 Tak石河 ハイフンを使った表現は、それこそ無限にあるのですが、いきなり何のとっかかりもない状態からハイフンを使いこなすのはちょっと難しいと思うんです。 そこで、個人的なお勧めとしては、辞書にも載っている決まった言い方からマスターしておくのがいいと思いますね。 Tak石河 これは、「XのようなY」ということを表す表現だね。例を見てみよう! アメリカ人同僚 盟友Liam ハイフン表現を使わないと、a surface which is similar to a tile…のように、関係代名詞を使って長々と書かなくてはいけないようになります。 Tak石河 これも、ハイフンを使わないと、a rubber which is similar to a plastic…のように表現せざるを得ないですね。 Tak石河 他、例をざっと見て慣れてみよう。 アメリカ人同僚 盟友Liam
ハイフンを使った定型の言い方―まずはこれを覚えるのがおすすめ!―
X-like Y (XのようなY)
X-based Y
これは、「Xに基づいたY」という表現ですね。 Tak石河
- Windows-based programs(Windowsベースのプログラム)
- the experienced-based plan(経験に基づいた計画)
- Japan-based LINE corporation(日本に拠点を置くLINE株式会社)
- a Chicago-based writer(シカゴ在住のライター)
X-oriented Y
これは、「X志向のY」といった意味になりますが、使われ方によって日本語の訳が変わってきます。英語そのものの方が分かりやすいかもしれませんね。 Tak石河
以下、例を見て、何となく表現を感じ取ってみてね。 アメリカ人同僚 盟友Liam
- peace-oriented diplomacy(平和志向の外交)
- customer-oriented manufacturers(顧客志向のメーカー)
- a market-oriented economy(市場志向経済)
- a child-oriented TV program(子供に向けたテレビ番組)
- An adult-oriented book(大人を対象とした本)
- a self-oriented person(自己中心的な人)
X-related Y
これは、「X関連のY」という意味になるね。これも例を色々見てみよう。 アメリカ人同僚 盟友Liam
- a contamination-related failure(汚染に関連した故障)
- stress-related illness(ストレスに関連した病気)
- a PC-related problem(パソコン関係の問題)
- security-related issues(セキュリティー関連の課題)
- lifestyle-related diseases(生活習慣に関わる病気→生活習慣病)
X-sized Y
これは簡単。「XサイズのY」という意味になるね。 アメリカ人同僚 盟友Liam
- small-and medium-sized companies(小規模、及び中規模の会社→中小企業)
- large-sized companies(大企業)
- a medium-sized airplane(中型飛行機)
- a child-sized seat(子供サイズの椅子)
- a commercial-sized kitchen(業務用サイズの調理場)
- an economy-sized bottle(徳用サイズのボトル)
as …ed Y
これは、分かれば(知っていれば)然程難しくはないけど、慣れないと意外と難しい表現だね。
状況により訳語が変わるけど、「XしたままのY」「XしっぱなしのY」と表現すると、意味がしっくりくることが多い。
アメリカ人同僚 盟友Liam
これは、英文和訳の際に知っていないと苦しい表現でしょうね。以下の例をチェックしてみましょう。 Tak石河
- as-received conditions(受け入れたままの状態)
- All items are sold in as-is basis condition with no warranty.(全商品とも保証なしの現品渡しです)
- meet on as-needed basis(必要に応じて集まる)
慣れるとハイフンを使って自由自在に表現できる!―感情を表現する造語―
さて、ここまで定型の表現を見てきましたが、実はハイフンで単語を沢山つないで、感情を表現する造語を作ることができます。以下、いつだったかもう忘れてしまったのですが、かなり古いTIME誌の表現を見てみましょう。 Tak石河
えっ、こんなハイフンのつなぎ方ってあるの? Diana
そうなんだ、実際にあるんだよ。ここでは、感情を表現する造語、というのがポイントになるね。ヒントは、ライターが板門店の自由の橋の前でポーズを取っているときの報道だね。 アメリカ人同僚 盟友Liam
わかったぜ!!「俺様はそこにいたぜ!写真(I-was-there picture)」だな! Sales Manager浅田さん
そのまんまじゃない! Diana
いえ、そのまんまですが、ひょっとしたらそれでニュアンスが出ているかもしれないですよ。
普通に訳すなら、記念写真くらいでしょうかね?もし読者さんの中で良い訳を思いつかれた方がいれば、是非教えてください^^;
Tak石河
では、その他の例を見てみよう! アメリカ人同僚 盟友Liam
うんうんいるよねそういうやつ。ちゃんと自分の仕事には責任持たなくちゃだめだぞ 反面教師の浅田さん
私は貴様にこれを言っているんだが Manager Ben
もう折角Liamから電話来たのに取れなくて、朝から100回以上鬼電しているんだけどLiam、ぜーんぜん電話に出てくれないのよ。冷たくない? ストーカー疑惑のDiana
あ、Liamから、間違い電話だからごめん、電話かけ直さなくていいよって連絡があったよ。 Tak石河
慣れないと使い方が今一つピンと来ないかもしれませんが、ハイフンの使い方に慣れると、英文をとてもスッキリと表現できるので、使えそうなときは是非チャレンジしてみて下さいね!
やっぱり、ハイフンなんかじゃなくて冒頭のアイキャッチ画像のように、鎖じゃないとLiamとの愛は繋げられないのから…。 Diana
どうか穏便にハイフンでお願いしマスm(__)m Manager Ben